[aisg-news 配信ニュース記録]  1998年3月



会津 泉

(アジアネットワーク研究所/クアラルンプール)





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Date: 03.22 2:30 PM
To: aisg-news@anr.org
From: Izumi Aizu
Subject: [aisg-news 53] MSC―ドイツと台湾の関心動向について

MSC関連の最近の動き

現在、マハティール首相一行は、ドイツを訪問し、MSC関連のプロモーシ ョンをしています。

以下は、現地在住のフリー・ライター田中葉子さんに、最近の英字紙から、 MSC関連のドイツ、台湾からの動向をまとめてもらったものです。

 台湾は、今後かなり積極的に進出してくるものとみられます。これら欧 米・台湾企業などの投資への積極姿勢は、日本企業とは対照的にみえます。

今後随時、こうしたレポートをお届けしようと考えております。

                       (会津 泉)

MSCステータス企業の状況―ドイツと台湾の関心動向について

 MSCにおいては、政府は環境を整備し、〈場〉を提供するものの、その 環境を活用して新しい実験に挑むのは民間企業であり、参加企業は自らリ スクを背負うことを覚悟しなければならない。しかし、情報社会において は、数年先の将来さえも予測することは困難である。マハティール首相も 言うように、「誰にも未来はわからない。しかし、大切なのは未来を創っ てゆこうとするチャレンジ精神」が重要なのだろう。

 経済が低迷し、国全体ではあまり良いニュースのない中、MSCの中心都 市サイバージャヤは着々と開発スケジュールを進行させている。MSCステ ータスを取得した企業のうち50社が今年未までにサイバージャヤにオフィ スを移動する予定だいう。これらの企業の事業展開によって、総投資額は 合計RM1億9千万ドル(約665億円)に達するものと見られている。
 現在までに申し込んだ176社中、115社がすでにMSCステータスを与えら れ、うち78社はそれぞれの分野で事業をスタートさせているという。国別 では、マレーシア、アメリカ、カナダ、日本、ヨーロッパ各国、シンガポ ール、その他のジョイントベンチャーなどが含まれる。

 今回は、最近のドイツと台湾のMSCへの関心動向について触れてみよう。

 ドイツのSAP AG社は、MSCにおいてUS4千ドル相当の投資をもとに、2 つの戦略を確立しようとしている。SAP南アジア太平洋社のレス・ハイマ ン社長は、「第一は、これまでシンガポールに拠点を置いていた機械製造 グループをMSC内へ移して、専門技術センターとすること。もう一つは、 SAPIENカレッジの設立や現地大学でのトレーニング、マンパワーヘの協力 にたずさわることである。」と言っている。これは情報技術(IT)の知識 を備えた労働力のマーケットで優位が確保できるような訓練を与えること を目的として、地元の4大学と話し合いを進めているものである。また、マ レーシア国際大学とは、カリキュラムの一部に専門技術やSAP製品を利用 するとの合意ができ、実現化される予定だ。

 アカウント、エンジニア、ビジネスの学位を用意し、1999年未には、こ れらの大学のプログラムを通してトレーニングを終了した卒業生3千人が 送り出され、後の第二期の訓練生のためのプログラムにはUS2千万ドルが 投資される予定だ。

 なお、マハティール首相は、MSC推進のために3月19日より3日間にわた って、ドイツを訪問している。マハティール首相はDEUTSCHE MESS AG が主催する「MSC投資協議会」で基調演説を行い、ハノーバーでは、シー メンスが主催してドイツの情報技術分野のリーダーたちとの会議が行われ、 テクノロジー企業数社の訪問も予定されている。


台湾からの視察団、MSC訪問

 台湾の企業家の間でも、MSCのハイテク活用への関心は高い。台湾のリ エン・チァン副首相は、3月3日からのマレーシアでの4日間の非公式訪問 の間にMSC現地を視察した。
 同副首相は、「台湾でもハイテクノロジーは、すでに高い魅力がある投 資分野となっており、帰国後、台湾の投資家に、マレーシアと台湾が共同 してハイテク産業を推進することの適合性は高く、マレーシアには優れた 経済機会があることを伝え、ぜひマレーシアヘの投資により高い関心を持 ってもらおうと思う。承知の通り、マレーシアには多くの台湾企業がすで に進出している。」と語った。

 今回のリエン副首相の訪馬の目的は、台湾サイドがどのようにマレーシ ア経済を押し上げていくことができるか、マレーシアにいる台湾投資家と 話し合いを持つことだった。「われわれは、近隣諸国の様な経済問題には 直面していないと考えている。マレーシアの経済ファンダメンタルズは、 台湾の企業家を魅了するのに充分強いと考えられるからだ。ハイテク革命 のインパクトは、マレーシアのMSCにより手ほどきされるであろう。すべ ての人がこのコンセプトに注意を払うべきで、もっと学習し、そのユニー クなコンセプトを把握してもらいたい。IT革命は好結果をもたらし、人々 はより広大で豊かな人生を歩んでゆけるようになるだろう。この大プロジ ェクトは、法やインフラストラクチャーを創造しており、ハイテクノロジ ー産業にたずさわる人々でさえも圧倒してしまうだけのものをもっている。 私はMSCを再度視察、勉強するために、近々改めて戻ってきたい。」と リエン副首相は語った。


(英字新聞スター(THE STAR) 1998年3月10日より)
(REPORT by 田中葉子)



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Date: 03.22 2:31 PM
To: aisg-news@anr.org
From: Izumi Aizu
Subject: [aisg-news 54] MSC テレメディシン 健康管理システムの開発

テレメディシン 健康管理システムの開発

 3月上旬、テレメディシン実現への第一ステップとなる会議が、マレー シア、アメリカ、イギリス、ギリシアからの参加によって開催された。

 トゥン・フセイン・オン・ナショナル眼科医院、ブリストル眼科医院、 アテル・システムによって企画され、2日間にわたって行われたこのオン ライン会議には各国の眼科医が参加し、各地域での現在の技術・知識の交 換、今後の治僚にあたっての計画、進行方法などが話し合われた。このよ うに将来性のあるマルチメディアを通しての医僚会議がマレーシアの健康 管理をいっそう高度な質を持ったものへと進展することに期待する。

 迅速な救出活動と正確な医療情報は、多くの人の命を救う。それぞれの 診療所に散在する、たまりにたまった古い重要なカルテは、抽出が容易で しかも確実なデータベースに変換した方が効率がよい。このような視点を もとに、インペリアル大学のリチヤード・キットニー教授は、患者情報フ ォルダー(Patient Information Folder=PIF)を開発した。これは患者の電子 カルテデータをITサポートシステム・ネットワークに常時更新・保管し、 いつでもどこでもそのフォルダを開けるようにするというものである。

 個別にまとめられた電子カルテには、予防注射や、今までかかった病気、 定期健康診断など、生涯を通した医療プランが作成、処理、分析され、患 者自らも利用できる。この革命的変化をもたらすPIFは,最近、ソフトウ ェア・イン夕ーナショナル社とインペリア大学、クリムハイテクノロジー パークにより、マレーシアで制作され、ケダ州のアロースター市のメディ カル専門センター(Pusat Pakar Perbatan=PPU)により開発される。システ ムはウエブ技術を利用し、TPC/IPをサポートするため、どのコンピュータ ーでも利用可能で、サーバー、検査、保管と3つの部分から成っている。 しかし、ユーザーには決して難しい仕組みではなく、デザインも親しみや すい。

 医師や医学教授は、コンピューターさえあれば、世界中どこからでもオ フィスを離れることなく、3秒以内でこのメディカルベースを入手するこ とができる。その場では困難な治療でも、国外へ出ることなく、すべてそ の場で世界中のスペシャリストにアクセスできる。従来の医事法では、医 者は患者と直接対面する治療方法のみが認められていた。しかし、テレメ ディシン法の制定により、一定の条件さえ満たせば、治療として認められ るようになった。海外の医師と国内の医師とが連携することで、この最新 システムはよりボーダレスなインターナショナル・メディカル・マーケッ トとして多くの貢献を世界にもたらすであろう。


(英字新聞スター(THE STAR) 1998年3月10日より)
(REPORT by 田中葉子)



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Date: 03.27 10:11 AM
To: aisg-news@anr.org
From: Izumi Aizu
Subject: [aisg-news 56] 世界初、パスポートにチップが

今回も、現地在住のフリー・ライター田中葉子さんに、最近の英字紙から、ま とめてもらいました。

会津 泉

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世界初、パスポートにチップが

 3月23日、マレーシアで世界で初めてのコンピューターチップを組み込ん だパスポートが発表された。

「パスポートの裏側にチップを組み込み、本人の写真、母印などを含めた情報 がインストーにされている。そしてこのチップパスポートはすべて電子工学プ リントされており、むやみな乱用はできなくなっている。このように、将来の セキュリティーに向けてマレーシアパスポートの不正変更や不正買収、乱用を くい止めることも目的の1つとなっている。このマシーンパスポートは、将来 高安全性を装備した国際公定基準にとなるであろう。」と入国審査管理局のア セ・チェ・マットディレクターは語った。

 新しくパスポートを申請したい、または更新したい人は今日より受け付け、 申請から受理まで15分で済むという。最初は、市内近域の5つの入国審査管 理局で作成が可能で、一日3千人の申請を予想している。

この新チップパスポートは2種類あり、32ページ版がRM300ドル(約9 千円)、64ページが600ドル(約1万8千円)で、マレ-シア人にとっては 少々値のはる金額だ。

 5年間で有効期限が切れると更新しなくてはならない、というのも新パスポ ートの特長だ。(以前のパスポートは有効期限が過ぎてしまっているが残りぺ ージのある場合、期限延長更新ができた。)親のパスポートに子供を付随する ことはできない。

 マハティール首相は今回の新パスポート発表会でさっそく自身のチップパス ポートを手に入れ、とてもごきげんだった。


(英字新聞スター THE STAR  1998年3月23日より)
(REPORT by 田中葉子)


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Date: 03.27 10:27 AM
To: aisg-news@anr.org
From: Izumi Aizu
Subject: [aisg-news 57] ノキアのMSC構想

MSCへの欧米の通信関連の企業の進出の動きは加速しています。 以下は、ノキアの動きです。

やはり田中さんのレポートです。

会津 泉

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ノキアのMSC構想

 ワイヤレスコミュニケーション分野をリードするノキアは、ハイテク分野 の中核的存在として、MSC内にノキアハウスを開設することを発表した。

ノキアは本社をフィンランドに置き、マレーシアでは1980年より250人のスタ ッフで事業活動を展開している。MSC国際アドバイザーパネルのメンバーで もあるノキアのジョルマ・オーリラ社長は、3月17日にマハティール首相と一 時間の会談を行った。

同社は、グローバルマーケットのみならず、国内向けのサービス、マルチメ ディア製品をMSC内で開発してゆくための、ワイヤレスデー夕やマルチメデ ィア特別資格センターを設置するという。
 また、国内における数々のハイテク関連のプロジェクトの確立、MSC関係 で進出する他社へのサポートなどを約束した。

このノキアハウスによる戦略では、ワイヤレスやインターネット関連のソフ トの新規開発や研究調査、とくに通信速度の拡大をねらっている。
 同社の打ち出した構想は、「トー夕ルモビリティー」。未来新の環境、ビ ジネスシーンで、人々が時間や居場所の制限にとらわれることなくいかに自 由にコミュニケーションができるか、を強調するコンセプトだ。

ノキアハウスの開設に伴い、基礎的なノウハウをトレーニングするために、 スタッフ1人につき年間30日の訓練期間を与えるという。研究プログラムでは、 大学との提携を強化する方向だ。ワイヤレスのソフト部門の展開にあたって は、優秀なエンジニアを増員したいという意向である。


スター(THE STAR)、ニュー・ストレート・タイムス(NST) 1998年3月23日を  元に構成)
(REPORT by 田中葉子)


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Date: 03.27 10:27 AM
To: aisg-news@anr.org
From: Izumi Aizu
Subject: [aisg-news 58] ソフト業界の展示会・会議開催予定

もう一つ、業界の展示会の動向です。

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マレーシアコンピューター産業協会(Pikom)のシャフバリム・サレー会長 は、「情報技術(IT)産業は、製造業や農業などの生産的分野とは異なる独 自の創造的な分野であり、マレーシアの経済の回復に貢献するのではないか。 マレーシアは独自のソフトウェアの開発にもっと力を入れるべきだ」と語っ ている。現に、インドからは、独自に開発されたソフトウェアが、毎年2億 USドルも輸出されている。

国内でのソフトウェア開発は、いくつかの方針があり、促進させる試みも徐 々には進んではいるが、これまでのところ、結果としては期待はずれに終っ ていると言わざるを得ない。

このような中、ソフトウェアをテーマとする2つの展示会・会議が開催され ようとしている。

 1つは、Pikomが主催する、展示会ITXと、Info Tech会議で、4月21日〜24日 までクアラルンプール市内で開催される。開催約1ヵ月前で、すでに展示会 場の70%のスペースが企業からの予約で埋まり、さらに15社からデモの申し 込みがあるという。
 PikomはIT産業に関わる企業や政府系団体など260社で組織され、今年に なって新たに10社が加盟した。

 Info Techでは、マレーシア全土でのITの展開を推進するために策定された NITC(国家情報化評議会)によるITカウンシルの設置や、NITA(国家情報化計 画)のアプリケーションの考え方などについて討論されれる予定である。

 もう一方は、MIMOSとMiller Freeman Sdn Bhdが共同開催する"成長するア ジアのソフトウェアの波'98"と題した展示・会議で、7月7日〜9日の3日間、 開催される予定だ。
 この会議では、ソフト産業の促進に優れた国の成功例をベースにして、 マレーシア国内のソフトウェアの開発における新らしいマーケティング手 法や輸出戦略などについて討論される予定だ。展示には経済低迷にもかか わらず、大手企業中心に41社が申し込んでいるという。


(英字新聞スター THE STAR より)
(REPORT by 田中葉子)


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Date: 03.29 6:55 AM
To: aisg-news@anr.org
From: Izumi Aizu
Subject: [aisg-news 59] 中国の行政改革


中国の行政改革の早分かりです。
日本の通産省に相当する電子部と、郵政省に相当する郵電部とが
統合され、信息産業部になるというのが注目です。

なお、正式名称では、すべて頭に「中華人民共和国」と付きます。

ご参考までに。

会津 泉


中国第九届全国人民代表大会第一次会議決議による国務院机構改革方案

1998年3月10日

一、廃棄される15省庁(部、委)

1、電力工業部
2、煤炭工業部
3、冶金工業部
4、机械工業部
5、電子工業部
6、化学工業部
7、国内貿易部
8、郵電部
9、勞動部
10、广播電影電視部
11、地質礦産部
12、林業部
13、国家体育運動委員会
14、国防科学技術工業委員会
15、国家經濟体制改革委員会

二、新たに発足する4省庁(部、委)

1、国防科学技術工業委員会
2、信息産業部
3、勞動和社会保障部
4、国土資源部

三、組織名称変更する3省庁(部、委)
1、国家計劃委員会 更名爲 国家發展計劃委員会
2、科学技術委員会 更名爲 科学技術部
3、国家教育委員会 更名爲 教育部


四、保留する22省庁(部、委、行、署)

1、外交部
2、国防部
3、国家經濟貿易委員会
4、民族事務委員会
5、公安部
6、国家安全部
7、監察部
8、民政部
9、司法部
10、財政部
11、人事部
12、建設部
13、鐵道部
14、交通部
15、水利部
16、農業部
17、對外貿易經濟合作部
18、文化部
19、衛生部
20、国家計劃生育委員会
21、中国人民銀行
22、審計署


五、更新後国務院に直属する29省庁(部、委、行、署)

1、外交部
2、国防部
3、国家發展計劃委員会
4、国家經濟貿易委員会
5、教育部
6、科学技術部
7、国防科学技術工業委員会
8、国家民族事務委員会
9、公安部
10、国家安全部
11、監察部
12、民政部
13、司法部
14、財政部
15、人事部
16、勞動和社会保障部
17、国土資源部
18、建設部
19、鐵道部
20、交通部
21、信息産業部
22、水利部
23、農業部
24、對外貿易經濟合作部
25、文化部
26、衛生部
27、国家計劃生育委員会
28、中国人民銀行
29、審計署



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